こんにちは、ゴーリストの鈴木です。
2016年11月16日より、Amazon QuickSightというBIツールの一般提供が開始されました。
Amazon QuickSightが一般提供開始 – 高速で利用が簡単なビッグデータ用ビジネスアナリティクス | Amazon Web Services ブログ
というわけで早速、Amazon QuickSightを使って全国の求人データを可視化してみました。
本記事を読んでAmazon QuickSightを使うと何ができるかというイメージを掴んでもらえればと思います。
Amazon QuickSightとは
冒頭の紹介の通り、Amazonが提供するBIツールです。用意したデータを自分の好きな形式で可視化することができます。
特にAWS上のデータをグラフ化することが得意なようです。
Amazon QuickSightの概要については、公式ページに分かりやすく書いてあるので、一度読んでおくとよいかと思います。
アカウント作成
アカウントを作成します。
2016年11月24日現在、Amazon QuickSightは東京リージョンで提供されていないので、オレゴンリージョンを使うことにしました。
データセットの作成
可視化対象のデータを定義します。具体的には、ローカル環境のcsvデータをアップロードします。
今回は大泉洋さんのCMでおなじみの「リクナビNEXT」の11月14日分の求人データを対象にします。(6000件程度)
もちろんデータセットとしてローカル環境のcsvデータだけでなく、S3、RedShift、RDBなどのAWS上のデータや、オンプレ環境のDBなどを使うことが可能です。
詳細は公式ページをご参照ください。
Analysisの作成
データセットの作成が終わったので、次はAnalysisの作成です。
ここではどのように可視化するか(どのグラフを使うか)を設定します。
手順としては、基本的には以下の2つとなっています。簡単ですね。
- どのグラフ(Visual types)を使うかを選択する
- どの項目をグラフに反映させるかを選択する
今回は分析の目的を設定せず、できるだけ多くのグラフを使ってみようと思います。
使用可能な表、グラフは公式サイトに記載があります。
2016年11月24日現在、13種類の表、グラフがあります。
今後は、ヒストグラム、箱ひげ図、分散の可視化(マップ)が追加予定のようです。期待大ですね!
では、早速、可視化をしていきます。。
求人掲載件数ランキング(企業 × 掲載件数)
(クリックで拡大)
データをグループ化、ソートして表示することが可能なので、企業の求人掲載件数ランキングを作成しました。
やはり上位は大企業が占めています。
設定は以下の通りです。
設定項目 | 値 |
---|---|
Visual types | Horizontal bar chart |
Y axis | 企業名 |
職種別掲載件数比(職種 × 掲載件数)
(クリックで拡大)
集計軸を「企業名」から「職種」に変えると、職種別掲載件数の割合を可視化できます。
営業、事務、企画職の求人が多く、半数以上を占めていることがわかります。ITエンジニアの求人は少なめなのでしょうか。
設定は以下の通りです。
設定項目 | 値 |
---|---|
Visual types | Pie chart |
Group/Color | 職種 |
ITエンジニア求人掲載件数ランキング(職種 × 企業 × 掲載件数)
(クリックで拡大)
もちろん、検索対象をフィルタリングすることができるので、このように職種別の掲載件数ランキングも集計できます。
今回はITエンジニアの求人のみを対象としてみました。
いわゆるWeb系の大手企業などはランク外でした。別の求人媒体をメインで使っているのでしょうか。気になります。。。
設定は以下の通りです。
設定項目 | 値 |
---|---|
Visual types | Pivot table |
Rows | 企業名 |
Values | 企業名(COUNT) |
Filter | 職種 include "ITエンジニア(システム開発、インフラなど)" |
エリア別掲載件数(エリア × 掲載件数)
(クリックで拡大)
関東エリアの掲載件数がその他の地域と比べてかなり多いですね。
設定は以下の通りです。
設定項目 | 値 |
---|---|
Visual types | Vertical bar chart |
X axis | エリア |
ダッシュボード
(クリックで拡大)
作成したグラフをまとめたダッシュボードを作りました。
すごい、BI感がでていますね!!
ただ、分析目的がないので、特に使い道はありません...はい、よく陥りがちなやつです。皆さん気をつけてください。。
まとめ
データの可視化、いかがでしたか。
ざっと触った感想は、
- サービス名の通り、データの可視化を簡単な操作で行える。
- スモールスタートが可能なのがGood。(1ユーザ9USDで1GBのデータを分析できる)
- 通信環境にもよるのかと思いますが、ダッシュボードを表示するまでに7秒くらい掛かり、やや遅め...?東京リージョンの対応が待たれる。。
- 使う側が目的を設定して使わないと、意思決定に役立たないグラフが量産される(世の中のBIツール全般に当てはまると思いますが、一応)
です。
最も良いなと思ったのは「スモールスタートが可能」という点です。1000円/月くらいで試せます。AWSの醍醐味ですね。
引き続き、Amazon QuickSightを追っていきますので、ご期待ください。
ちなみにですが、弊社サービス 3Chartでは、複数の媒体をまたいだ求人データの分析・集計が可能です。
今回取り上げたような職種別、エリア別の集計もできます。無料でお試しいただけるので、ご興味がある方はWEBページよりお申込みください。